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牡丹が描かれた衣裳/黒漆と螺鈿の漆器

開催終了 特別展

牡丹が描かれた衣裳/黒漆と螺鈿の漆器

会期:2022-04-29(金) ~ 2022-06-01(水)

 特別展示室では、毎月「国宝 琉球国王尚家関係資料」の美術工芸資料および文書資料をとおして、琉球国王尚家の歴史と王国時代の遺物をご紹介しています。


 5月の美術工芸資料は、染織資料から『牡丹(ぼたん)が描かれた衣裳』をご紹介します。
 牡丹は、中国で古来より「百花(ひゃっか)の王」とされ、宮廷の庭に植えられ王侯貴族の花として尊ばれてきました。
 尚家伝来の衣裳にも、紅型(びんがた)や刺繍(ししゅう)で牡丹を描いた衣裳が数着あります。そのどれもが、王家の人々がまとうのにふさわしい、衣裳全体に大輪の牡丹を大胆にあしらった華やかなものとなっています。


 調度品は、『黒漆(くろうるし)と螺鈿(らでん)の漆器』と題して、当館所蔵の螺鈿漆器をご紹介します。
 琉球での漆器製作は15世紀頃から始まり、螺鈿(らでん)、箔絵(はくえ)、沈金(ちんきん)、堆錦(ついきん)など様々な技法が発達しました。中でも螺鈿は、材料であるヤコウガイが琉球の近海で手に入る事もあり、17世紀頃から盛んに利用されるようになりました。大きな貝片をふんだんに使った豪華な螺鈿漆器は、中国皇帝へも献上され、北京故宮博物館には現在でも螺鈿の琉球漆器が多数保管されています。


 文書資料は、『即位』『冊封と冊封使の来琉』と題し、尚育王と尚泰王の即位儀礼に関わる資料を、首里城で行われていた冊封儀式の再現の画像と共にご紹介します。


 王国時代の貴重な記録と、精緻な美術工芸品をどうぞご覧ください。


 ※なお、現在展示している玉冠は複製(レプリカ)です。

美術工芸資料 ・白地牡丹尾長鳥流水菖蒲文様紅型木綿衣裳
(しろじぼたんおながどりりゅうすいしょうぶもんようびんがたもめんいしょう)
【国宝尚家資料】
・黄色地牡丹尾長鳥霞文様紅型縮緬袷衣裳
(きいろじぼたんおながどりかすみもんようびんがたちりめんあわせいしょう)
【国宝尚家資料】
・白地竹蝙蝠牡丹文様型染刺繍縮緬衣裳
(しろじたけこうもりぼたんもんようかたぞめししゅうちりめんいしょう)
【国宝尚家資料】
・黒漆雲龍螺鈿盆(くろうるしうんりゅうらでんぼん)
【伊江家資料】
・黒漆菊牡丹螺鈿沈金中央卓
(くろうるしきくぼたんらでんちんきんちゅうおうじょく)
【伊江家資料】
・黒漆鍾馗文螺鈿軸盆
(くろうるししょうきもんらでんじくぼん)
【翁長良明資料】
・螺鈿用貝材料見本
(らでんようかいざいりょうみほん)
・三彩三耳壺(さんさいさんじこ)【国宝尚家資料】
・玉冠(ぎょくかん)[レプリカ]
文書資料 ・尚育様御元服日記(1827年)【国宝尚家資料】
・尚育様御即位日記(1828年)【国宝尚家資料】
・冠船御礼式日記 冊封(1838年)【国宝尚家資料】
・尚泰様御即位日記(1848年)【国宝尚家資料】
・咸豊七年丁巳二月 尚泰様御元服御双紙(1857年)
【国宝尚家資料】
・冠船御礼式日記 冊封(1866年)【国宝尚家資料】

主な展示品

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白地牡丹尾長鳥流水菖蒲文様紅型木綿衣裳 (しろじぼたんおながどりりゅうすいしょうぶもんようびんがたもめんいしょう)

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黄色地牡丹尾長鳥霞文様紅型縮緬袷衣裳 (きいろじぼたんおながどりかすみもんようびんがたちりめんあわせいしょう)

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白地竹蝙蝠牡丹文様型染刺繍縮緬衣裳 (しろじたけこうもりぼたんもんようかたぞめししゅうちりめんいしょう)

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黒漆雲龍螺鈿盆 (くろうるし うんりゅう らでん ぼん)

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黒漆菊牡丹螺鈿沈金中央卓 (くろうるし きく ぼたん らでん ちんきん ちゅうおうじょく)

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玉冠(付簪) (ぎょくかん(つきかんざし))

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三彩三耳壺 (さんさいさんじこ)

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