特別展示室では、毎月「国宝 琉球国王尚家関係資料」の美術工芸資料および文書資料をとおして、琉球国王尚家の歴史と王国時代の遺物をご紹介しています。
今月は尚家資料から王子・王女の衣裳をご紹介します。
調度品は朱漆と沈金の漆器をご紹介します。
文書資料は琉球国王の衣裳に関する文書をご紹介します。
楚南家は首里に出自を持つ士身分の一族です。
初代の了好は首里王府の高官であった名護良豊に仕え、国王から首里桃原村に家屋敷を賜りました。
しかし、十世了初以降は首里王府の役職につけず、やがて佐敷間切に移り住むようになります。
今回の展示会では、初公開の楚南家文書や伝来品をとおして、地方に移り住んだ士の実態を紹介します。
国内に唯一残る琉球国王の「玉冠」を期間限定で特別公開します。
玉冠は皮弁冠や玉んちゃーぶいとも呼ばれ、冊封【国王の即位儀礼)や正月儀式など国の重要な儀式の際に、中国皇帝から贈られた衣装とともに国王の正装として用いられた。表面には黒縮緬が貼られて、さらにその上に金糸の帯が12筋縫われ、各金筋には24個ずつ金や銀、珊瑚、水晶など7種類の玉が合計288個、鋲でとめられている。金簪には王の象徴である龍の文様が表されている。