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開催終了 特別展

桃色地の衣裳/王家の宝剣

会期:2023-10-06(金) ~ 2023-10-30(月)

特別展示室では、毎月「国宝 琉球国王尚家関係資料」の美術工芸資料および文書資料をとおして、琉球国王尚家の歴史と王国時代の遺物をご紹介しています。


今月は、尚家資料から「桃色地の紅型衣裳」をご紹介します。

琉球で赤系統の色を染めるには、紅花(べにばな)や、蘇芳(すおう)・臙脂(えんじ)・唐朱(とうしゅ)などの天然の染料や顔料が使われていました。
いずれも中国との貿易で得られた高価な輸入品か、琉球では栽培が難しいものだったため、ロイヤルカラーといわれた黄色と同じく赤色を身に付けられるのは王族と一部の上級士族の人々に限られていました。

今回ご紹介している資料のひとつ「桃色地格子文様苧麻衣裳」は、紅花で染められています。紅花は、王国時代には宮古島周辺などのごく一部の地域で栽培され、「タラマバナ(多良間花)」と呼ばれて珍重されていました。


調度品は先月に引き続き「王家の宝剣」を3振同時に公開いたします。

山北王が中山王との戦いで敗北し、自害した伝説のある「号 千代金丸」。
宮古島の領主が尚真王に献上したとされる「号 治金丸」。
王府との関わりの印を刻した「号 北谷菜切」など、いずれも尚家王統の伝承に彩られた宝刀です。

千代金丸や北谷菜切の鞘や鍔などは琉球製ですが、刀身はいずれも日本製とされています。


文書資料も、『今帰仁グスクと山北監守』と題し、千代金丸と縁の深い今帰仁城に関する古文書をご紹介します。
「中山世譜(祭温本)」、「尚姓家譜(具志川家)」、「喜安日記」の文書を展示しています。


王国時代の貴重な記録と、精緻な美術工芸品をぜひご覧ください。

主な展示品

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桃色地山水楼閣鶴文様紅型木綿袷衣裳 (ももいろじさんすいろうかくつるもんようびんがたもめんあわせいしょう)

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桃色地経縞絹芭蕉衣裳 (ももいろじたてしまきぬばしょういしょう)

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桃色地格子文様苧麻衣裳 (ももいろじこうしもんようちょまいしょう)

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色絵紅葉文風炉 (いろえもみじもんふろ)

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玉冠(付簪) (ぎょくかん(つきかんざし))

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金装宝剣拵(号 千代金丸) (きんそうほうけんこしらえ(ごう ちよがねまる))

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黒漆脇差拵(号 治金丸) (くろうるしわきざしこしらえ(ごう じがねまる))

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青貝微塵塗腰刀拵(号 北谷菜切) (あおがいみじんぬりこしがたなこしらえ(ごう ちゃたんナーチリー))

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