展示会詳細
鳥の文様の紅型衣裳/王家の宝剣Ⅲ・治金丸
下記の会期で開催を予定しておりますこの特別展は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため休館中につき、現在休止しております。ご迷惑をおかけしますが、ご理解のほどよろしくお願いします。
会期:2021-09-03(金) ~ 2021-09-29(水)
特別展示室では、毎月「国宝 琉球国王尚家関係資料」の美術工芸資料および文書資料とともに、王国時代の美術工芸品をご紹介しています。
9月の美術工芸資料は、染織資料は尚家資料から『鳥の文様の紅型衣裳』をご紹介します。
紅型の文様に登場する鳥には、鳳凰(ほうおう)、尾長鳥(おながどり)、鶴(つる)、燕(つばめ)などがあり、今回展示している衣裳には、鶴と尾長鳥が描かれています。
いずれも縁起の良い吉祥文(きっしょうもん)として親しまれている鳥で、色とりどりの鳥たちが衣裳の中を生き生きと飛び交う様子が描かれています。
また7月から9月にかけて、『王家の宝剣』と題し、毎月月替わりで尚家に伝来する刀剣を1口ずつ公開します。
9月にご紹介する「黒漆脇指拵(号 治金丸)」は、宮古島の有力者、仲宗根豊見親(なかそねトゥユミャ)が発見し、尚真王へ献上した刀です。
琉球の歴史書『球陽(きゅうよう)』によると、ある時、夜毎に宮古島平良の北にある務田川(ムタガー)に大きな音と光があらわれ、人々は恐れおののいていましが、仲宗根豊見親がその場所を訪れると、音と光が止み、剣が落ちているのを見つけました。彼は驚いてこれを持ち帰り、珍しいものだと家宝にして大事にしました。その後仲宗根豊見親には良いことが続いたため、これを広く国の為に役立てようと、尚真王へ献上しました。その刀が、治金丸です。
文書資料は、治金丸に関連し、『史料にみる治金丸』『治金丸と宮古・八重山』と題して、治金丸が尚真王へ献上された記録と、治金丸の背景にある首里王府による宮古・八重山への勢力拡大についてご紹介します。
刀剣3口は、昨年度は新型コロナウィルス感染拡大により公開中止となったため、2年ぶりの公開です。なお、次年度は他館へ貸し出す予定があるため、当館での展示はありません。次回の当館での公開は令和5年度となります。
また、『王家の宝剣』特別公開を記念して、PCブラウザ&スマホアプリゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」とのコラボレーションが実現しました。会期中は当館入り口(無料区域)に刀剣男士の等身大パネルを刀剣展示にあわせて1体ずつ設置いたします。等身大パネルは写真撮影が可能です。
王国時代の貴重な記録と、精緻な美術工芸品をどうぞご覧ください。
美術工芸資料 | ・白地霞枝垂桜燕文様紅型苧麻衣裳 (しろじかすみしだれざくらつばめもんようびんがたちょまいしょう) 【国宝尚家資料】 ・黄色地流水蛇籠鶴菖蒲文様紅型木綿衣裳 (きいろじりゅうすいじゃかごつるしょうぶもんようびんがたもめんいしょう) 【国宝尚家資料】 ・白地流水菖蒲蝶燕文様紅型苧麻衣裳 (しろじりゅうすいしょうぶちょうつばめもんようびんがたちょまいしょう) 【国宝尚家資料】 ・黒漆脇指拵(号 治金丸) (くろうるしわきざしこしらえ(ごう じがねまる)) 【国宝尚家資料】 ・鞘袋(治金丸)(さやぶくろ(じがねまる)) 【国宝尚家資料】 ・国王頌徳碑(石門之東之碑文)[拓本] (こくおうしょうとくひ(いしもんのひがしのひもん)) 【大里資料】 ・色絵紅葉文風炉(いろえもみじもんふろ)【国宝尚家資料】 |
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文書資料 | ・中山世譜(18~19世紀)【国宝尚家資料】 ・球陽(18~19世紀)【国宝尚家資料】 ・刀剣鑑定書(1909年)【尚家関係資料】 ・与那覇勢頭豊見親逗留旧跡碑[拓本](1767年) ・忠道姓家譜(18~19世紀) ・琉球国旧記(1731年)【国宝尚家資料】 |