展示会詳細
開催終了
特別展
白地の紅型衣裳 / 王国の漆工芸技術~黒漆と螺鈿技法~
会期:2015-10-02(金) ~ 2015-10-28(水)
今月は、尚家資料、福地家資料、グシ(※)宮城資料の中から、白地の紅型(びんがた)衣裳をご紹介します。
白地の紅型衣裳は、職人たちが特別に手間をかけて作り上げたものでした。広い白地に糊(のり)を均一に置き、余計な色が入らないよう、美しく白地を残して染め上げるには、職人の高い技術と熟練の技が必要でした。
紅型の特徴は、その色使いにあり、赤、黄、青、緑など鮮やかな原色同士が組み合わされながらも、太陽の下に咲く南国の花のような気品と生命力が感じられます。これらの色が一番美しく映える背景として、白という地色が選ばれたものと考えられます。
これらの白地の紅型衣装は、王家や上級士族など、ごく限られた人々が身に付けたと思われます。
また、調度品は螺鈿の技術を使用した黒漆の漆器をご紹介します。王国時代の精緻な漆工芸をお楽しみください。
※グシ=双かんむりに牛