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開催終了 常設展

【2024年常設展①】王朝文化と都市の歴史

会期:2024-05-03(金) ~ 2024-07-01(月)

常設展では「王朝文化と都市(まち)の歴史」をテーマに士族の履歴を記録した家譜や、首里王府の行政文書、美術工芸品を通して、中世~現代の首里・那覇の歴史と文化を紹介します。


今回の常設展示では、グスク時代の首里城の整備、近世琉球の士(サムレー)の一生に関する文書や衣裳、中城御殿に関する近代尚家文書、沖縄戦から戦後の復興に関する資料などを時系列にご紹介しています。

また5月の那覇ハーリーやユッカヌヒーに合わせて、爬龍船の図や張子の人形、爬龍船の模型などの玩具も展示しています。


さらに今回は、4月28日に寄贈されたばかりの琉球王国時代の士族の印章と、その印章が押された古文書「上原家資料」もご紹介しています。

上原家は久米村出身の士であり、もともとは宇栄原家と名乗っていました。首里王府から地頭地も与えられ、身分の高い家柄でした。

今回ご紹介する資料は、蔡姓家譜(写)と、家譜仕次、住職関連文書、印章など琉球王国時代の資料も含まれています。

なかでも印章は、県内でもほとんど発見されておらず、大変貴重です。

発見された印章が実際に使用された公文書も残されており、印章と文書が照合できる初めての事例となります。

この機会にぜひご覧ください。


また、同じく赤嶺キクのもんぺも初めての展示となります。

もんぺの持ち主は小禄村(現那覇市)宇栄原出身の赤嶺キク(昭和4年生)。

1944年(昭和19)に沖縄県立第二高等女学校に入学したキクは、米軍の上陸が近づき、山原への避難命令が出ましたが、家族と離れ曾祖母と残りました。
壕を転々とし、集団自決を迫られながらもどうにか生き延びて捕虜になりました。

もんぺは、母が花嫁衣裳として着ていた着物を縫い直して作られたもので、戦後も大事に保管していました。

「二高女 一松(一年松組)赤嶺キク」という刺繍も残っていますので、注目してご覧ください。