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王国時代の冬衣裳/琉球漆器の様々な技法~沈金、箔絵、堆錦、螺鈿

開催終了 特別展

王国時代の冬衣裳/琉球漆器の様々な技法~沈金、箔絵、堆錦、螺鈿

会期:2022-11-25(金) ~ 2022-12-26(月)

 特別展示室では、毎月「国宝 琉球国王尚家関係資料」の美術工芸資料および文書資料をとおして、琉球国王尚家の歴史と王国時代の遺物をご紹介しています。


 12月の美術工芸資料は、染織資料から『王国時代の冬衣装』をご紹介します。
 気候が温暖な琉球でも、冬になると絹や木綿で出来た防寒着を着用しました。木綿は苧麻や芭蕉よりふっくらとして暖かいため、冬物として利用されていました。木綿は貴重な繊維だったため、身につけられたのは主に士族層で、庶民にとっては贅沢品でした。上級士族は、さらに裏地を付けて袷衣裳にし、防寒性を高めました。
 また、内側に中国式の丈が短い絹製の袷衣裳「馬掛子(唐ビーター)」を重ね着することもありました。

 調度品は先月に引き続き、『琉球漆器の様々な技法~沈金、箔絵、堆錦、螺鈿~』をご紹介します。琉球王国時代、漆器は中国や日本への威信を示す献上品であり、王国の経済基盤を支える重要な工芸品でした。王府は貝摺奉行所を設置して生産管理を行い、その高度な品質を維持しました。
 琉球での漆器製作は15世紀頃から始まり、当初中国の影響を強く受けて螺鈿・箔絵・沈金技法が発達し、朱漆に精緻な模様を隙間なく埋め尽くした器物が作られました。

 文書資料も先月に引き続き『伊江御殿家資料』をご紹介します。
 伊江御殿家は摂政や行政機関の長など、高官を歴任しました。その伊江御殿家に代々受け継がれてきた伝世品は当時の上流身分の生活の一端を垣間見ることが出来る貴重な資料群であり、2002年には沖縄県有形文化財に指定されました。その後2019年には県指定を受けた一部が国の重要文化財を受けました。
 文書・記録類は家譜、職歴関係録や生子証文(出生届)、言上写等がありますが、今回提示している首里之詔は、重要な役職や地頭地(所領)を与える最も格の高い文書です。
 その他、伊江朝直(尚健)に関係する資料をご紹介します。

主な展示品

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空色地唐草文様紅型木綿袷衣裳 (そらいろじからくさもんようびんがたもめんあわせいしょう)

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空色地格子二の字文様絣絹木綿袷衣裳 (そらいろじこうしにのじもんようかすりきぬもめんあわせいしょう)

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