お知らせ

特別展 12月の展示が始まりました

  • メールで送る

 12月の美術工芸資料は、染織資料から『王国時代の冬衣装』をご紹介します。
 気候が温暖な琉球でも、冬になると絹や木綿で出来た防寒着を着用しました。木綿は貴重な繊維だったため、身につけられたのは主に士族層でした。さらに上級士族は裏地を付けて袷衣裳にして防寒性を高めました。また、内側に中国式の丈が短い絹製の袷衣裳「馬掛子(唐ビーター)」を重ね着することもありました。

 調度品は、『琉球漆器の様々な技法~沈金、箔絵、堆錦、螺鈿~』をご紹介します。琉球王国時代、漆器は中国や日本への威信を示す献上品であり、王国の経済基盤を支える重要な工芸品でした。王府は貝摺奉行所を設置して生産管理を行い、その高度な品質を維持しました。

 
 文書資料は『伊江御殿家資料』をご紹介します。
 伊江御殿家は摂政や行政機関の長など、高官を歴任しました。その伊江御殿家に代々受け継がれてきた伝世品は当時の上流身分の生活の一端を垣間見ることが出来る貴重な資料群であり、2002年には沖縄県有形文化財に指定、2019年には県指定を受けた一部が国の重要文化財を受けました。
 その中の文書・記録類から、首里之詔をご紹介します。首里之詔は、重要な役職や地頭地(所領)を与える最も格の高い文書です。その他、伊江朝直(尚健)に関する資料もご紹介します。

 

 王国時代の貴重な記録と、精緻な美術工芸品をどうぞご覧ください。

 

詳しくはこちら→「王国時代の冬衣装/琉球漆器の様々な技法~沈金、箔絵、堆錦、螺鈿~

 

12月A3ポスター