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ロイヤルカラーの黄色地衣裳/王家の宝刀
特別展
2025.08.01〜08.31
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特別展示室では、毎月「国宝 琉球国王尚家関係資料」の美術工芸資料および文書資料をとおして、琉球国王尚家の歴史と王国時代の遺物をご紹介しています。
今月の衣裳は「ロイヤルカラーの黄色地衣裳」をご紹介します。
琉球では黄色地の衣裳は「チールジー」とよばれ、王家のみが使用できる格の高い色として特別な意味を持っていました。
輝くばかりの鮮やかな黄色の衣裳は、岩黃(せきおう)という高価な輸入色材や、鬱金(うこん)、黄檗(きはだ)などの染料で染められました。
これらの黄色地の衣裳は、王国の公式行事の衣裳として特別な時だけに着用されたといわれています。
調度品は、先月に引き続き尚家伝来の宝刀を三振同時に展示します。
山北王が中山王との戦いで敗北し、自害した伝説のある「号 千代金丸」。
宮古島の領主が尚真王に献上したとされる「号 治金丸」。
王府との関りの印を刻した「号 北谷(ちゃたん)菜切(ナーチリ―)」など、いずれも尚家王統の伝承に彩られた宝刀です。
千代金丸や北谷菜切の鞘(さや)や鍔(つば)などは琉球製ですが、刀身はいずれも日本製とされています。
文書も先月と同じく、王家の宝刀に合わせて刀剣鑑定書等をご紹介します。
王国時代の貴重な記録と、精緻な美術工芸品をぜひご覧ください。