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【特別展】流水文様の紅型衣裳/琉球漆器の様々な技法

開催終了 特別展

【特別展】流水文様の紅型衣裳/琉球漆器の様々な技法

会期:2024-08-02(金) ~ 2024-09-02(月)

特別展示室では、毎月「国宝 琉球国王尚家関係資料」の美術工芸資料および文書資料をとおして、琉球国王尚家の歴史と王国時代の遺物をご紹介しています。


今月は尚家資料より「流水文様の紅型衣裳」をご紹介します。

紅型は型紙を使用して染める染色技法のため、文様は一定のパターンを等間隔で繰り返して展開されます。
また、型紙は表裏両面が使用できるため、文様を裏返して染めることもできます。

今回展示している衣裳は、文様が繰り返すという特徴を生かし、流水文様が左右対称になるように染めたのち、模様がつながるように縫製し、背中一面に水が流れているかのような動きを生み出しています。

実際に使われている型紙は1枚にもかかわらず、細部まで計算された染めと縫製により、ダイナミックで動きのある見事なデザインになっています。



調度品は先月に引き続き、「琉球漆器の様々な技法」をご紹介します。

琉球王国時代、漆器は中国や日本へ琉球の威信を示す献上品であり、王国の経済基盤を支える重要な工芸品でした。

王府は貝摺奉行所(かいずりぶぎょうしょ)を設置して生産管理を行い、その高度な品質を維持しました。

琉球での漆器製作は15世紀頃から始まり、当初中国の影響を強く受けて螺鈿(らでん)・箔絵(はくえ)・沈金(ちんきん)技法が発達し、朱漆(しゅうるし)に精緻な模様を隙間なく埋め尽くした器物が作られました。

17世紀初頭の薩摩侵攻以後は、日本の武家社会の「唐風(とうふう)好み」にあわせた中国的な意匠の黒漆螺鈿が盛んに作られました。また高温多湿の気候を生かして独自の堆錦(ついきん)技法が発達しました。


文書資料も先月に引き続き、諭祭に関する資料をご紹介します。

諭祭とは、中国皇帝が使節を遣わして琉球王の先王の霊を祀る儀式です。

首里城において新たな国王を任じる冊封の儀式前に行われるのが通例で、新たな国王(諭祭のときには世子という立場)も参加して、歴代国王の廟所である崇元寺で催されました。


王国時代の貴重な記録と、精緻な美術工芸品をぜひご覧ください。

主な展示品

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黄色地流水蛇籠鶴菖蒲文様紅型木綿衣裳 (きいろじりゅうすいじゃかごつるしょうぶもんようびんがたもめんいしょう)

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白地紅葉流水文様紅型苧麻衣裳 (しろじもみじりゅうすいもんようびんがたちょまいしょう)

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黄色地松皮菱菊藤菊流水菖蒲文様紅型木綿袷衣裳 (きいろじまつかわびしきくふじぎくりゅうすいしょうぶもんようびんがたもめんあわせいしょう)

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黒漆葡萄螺鈿箱 (くろうるしぶどうらでんばこ)

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黒漆宝尽堆錦軸盆 (くろうるしたからづくしついきんじくぼん)

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玉冠(付簪) (ぎょくかん(つきかんざし))

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