那覇市内史跡・旧跡案内

那覇市内史跡・旧跡詳細

  • メールで送る
大きい画像で見る

島尻郡役所跡(シマジリグンヤクショアト)

島尻郡役所跡(シマジリグンヤクショアト)

 1896年(明治29)に設置された島尻郡の行政を管轄した役所跡。
 1879年(明治12)の沖縄県設置の翌年、島尻地方15間切(まぎり)の行政事務を監督・指導するため、東風平(こちんだ)間切番所内に島尻役所が置かれた。
 島尻役所は1886年(明治19)に那覇区東町(ひがしまち)の那覇区役所内に併設された後、1896年(明治29)に施行された2区5郡制(那覇・首里(しゅり)区、島尻・中頭(なかがみ)・国頭(くにがみ)・宮古(みやこ)・八重山(やえやま)郡)により島尻郡役所と改称し、15間切の他に久米(くめ)島、伊平屋(いへや)諸島など本島周辺離島もその管轄区域とした。
 1912年(明治45)7月に郡役所を若狭町(わかさまち)(現那覇市若狭)に新築・移転し、行政事務や郡道工事等の他に、島尻郡内で徴兵された青年達の合同団結式を行うなど、那覇での拠点となった。
 1926年(大正15)6月、郡制廃止に伴い、島尻郡役所は廃され、庁舎も解体・撤去された。1934年(昭和9)には、島尻郡役所跡に開洋会館(かいようかいかん)が建てられ、海外移民の渡航相談や宿泊所となっていたが、1944年(昭和19)の10・10空襲で焼失した。

所在 那覇市松山2-27-1
分類 歴史
場所 旧那覇
備考 2002年(平成14)4月設置。平成13年度旧跡標示事業。国道58号線「松山」交差点より徒歩約4分。沖縄銀行若松支店。