那覇市内史跡・旧跡案内

那覇市内史跡・旧跡詳細

  • メールで送る
大きい画像で見る

官松嶺跡(カンショウレイアト)

官松嶺跡(カンショウレイアト)

 官松嶺(俗称「下(シム)ナチジナームイ」)は、万歳嶺(ばんざいれい)(俗称「上(ウィー)ナチジナームイ」、現観音堂(かんのんどう))の西方に続く均整(きんせい)のとれた小高い丘で、かつては眺望(ちょうぼう)の良い景勝(けいしょう)の地であった。
 1497年に尚真(しょうしん)王がこの丘に数千株の松の苗を植えさせて、頂上に「官松嶺記(かんしょうれいき)」の碑を建立した。以来、この丘を官松嶺と称した。
 1914年(大正3)の首里・那覇間の電車開通により、官松嶺の北側斜面沿いに軌道が敷設された。
 1945年(昭和20)の沖縄戦の後には、官松嶺の頂上付近が削られて民家となり、南側にホテルが建設された。1933年(昭和8)に廃止された電車の軌道跡も、道路拡張の際に組み入れられ現在の県道となった。また、沖縄戦で破壊された「官松嶺記」の碑は、残欠(上半分)が沖縄県立博物館・美術館に保存されている。
 なお、官松嶺の南側、ホテルの駐車場付近には、王国時代の美女伝説が残る湧泉「松川樋川(マチガーヒージャー)」がある。

所在 那覇市松川444
分類 地名・名勝
場所 旧真和志
備考 2000年(平成12)4月設置。平成11年度旧跡標示事業。県道29号線「沖縄都ホテル前」バス停近く。