那覇市内史跡・旧跡案内

那覇市内史跡・旧跡詳細

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天使館跡(テンシカンアト)

 琉球王国時代、中国が派遣した冊封使(さっぷうし)(天使)のための施設・宿舎跡。一般に館屋(クヮンヤ)と称した。
 創建年代は不明だが、その存在は16世紀前半には確認される。冊封使の渡来は、三山時代から1866年まで都合23回を数えた。正・副使以下400 ~ 500人が、夏から冬の約半年間滞在し、崇元寺(そうげんじ)で故国王を弔い(諭祭(ゆさい))、首里城で新国王の冊封を行った。国王一世一代の大行事であった。
 冊封使滞在時の他は、通常その一部が砂糖座として用いられ、砂糖の収納、薩摩藩(さつまはん)への送り出し、砂糖樽の製造が行われた。
 1879年(明治12)の沖縄県設置後、1896年(明治29)には、那覇区役所(後の市役所)となり、1917年(大正6)には新庁舎が建設された。しかし、沖縄戦の前哨となる、1944年(昭和19)10月10日の10・10空襲で破壊された。

所在 那覇市東町26-1
分類 歴史
場所 旧那覇
備考 1997年(平成9)5月設置。平成8年度旧跡標示事業。モノレール旭橋駅より北西へ徒歩約5分。