那覇市内史跡・旧跡詳細
行脚村跡(アンニャムラアト)
ニンブチャー(念仏者)、チョンダラー(京太郎)と呼ばれた人々の居住地跡。安仁屋村とも書く。
居住の由来は明らかではないが、18世紀初頭に作製された「首里古地図(しゅりこちず)」には、首里城の北東、久場川村(クバガームラ)(現首里久場川町(くばがわちょう))の東端に「行脚屋敷(アンニャヤシチ)」とあり、1945年(昭和20)の沖縄戦に至るまで、ニンブチャーの頭(かしら)(勢頭(シードゥ))一族が居住していたという。
ニンブチャーは、正月やお盆、また、法事がある家々を回って、祝い歌や念仏歌を唱え、時にはフトゥキ(仏)と称する人形を携え、人形芝居を演じる門付(かどつ)け芸を行った。葬儀の時には、ニンブチャーが呼ばれ、朝から鉦鼓(しょうこ)を打ち、葬列に加わって、墓前で念仏歌を唱えた。葬儀に僧侶を頼めない時は、ニンブチャーが代わりを務めたという。
ニンブチャーが唱える念仏歌や、チョンダラーの芸は、七月エイサーや組踊・歌劇などに取り入れられ、琉球・沖縄の芸能の発展に大きく寄与した。
所在 | 那覇市首里久場川町2丁目地内 |
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分類 | 歴史 |
場所 | 旧首里 |
備考 | モノレール首里駅より北東へ徒歩約4分。 |