那覇市内史跡・旧跡詳細
泊港および周辺の旧跡(トマリコウオヨビシュウヘンノキュウセキ)
琉球王国の中心であった浦添(うらそえ)や首里(しゅり)と陸続きの泊港は、安里川(あさとがわ)の河口に位置し、陸路・水路ともに交通の便が良かったため、13 ~ 14世紀にかけて宮古(みやこ)・八重山(やえやま)・奄美(あまみ)大島などの船も出入りし、賑わいを見せた港であった。当時、泊には、諸島の事務を取り扱う「泊御殿(トゥマイウドゥン)」や、貢物を収納する「大島倉(おおしまくら)」が置かれていた。しかし、その後の海外交易の発展にともない、那覇港が王国の表玄関として整備され、泊港の機能も那覇に移った。
19世紀以降、イギリス・フランス・アメリカ・ロシアなど、欧米諸国の艦船が来航するようになると、薩摩(さつま)藩の在番奉行所(ざいばんぶぎょうしょ)などの主要施設が集中する那覇へは入港させず、泊港沖を投錨地(とうびょうち)とした。これにより、泊港は外国人の上陸地となった。
現在、泊港付近には、フランス人宣教師(せんきょうし)滞在地、外人墓地、ペリー提督(ていとく)上陸地など欧米諸国との交流を示す史跡が残っている。
所在 | 那覇市前島3-25 |
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分類 | 歴史 、民俗 |
場所 | 旧那覇 |
備考 | 2000年(平成12)7月設置。平成12年度旧跡標示事業。泊ふ頭旅客ターミナルより徒歩約1分。 |