常設展示室を展示替えしました
常設展示室は、「王朝文化と都市(まち)の歴史」をテーマに那覇市にゆかりのある方々より寄贈された染織品や
漆器、書画などの美術工芸品や家譜などの史料をとおして、近世の首里・那覇の歴史と文化を紹介しています。
現在展示中の資料の一部をご紹介いたします。
【琉球の書】
(左)鄭徳潤「竹」自賛
(中央)鄭元偉書五言対句
(右)鄭嘉訓書 王績詩「野望」
☞作品の見どころ!
鄭嘉訓(ていかくん)書 王績(おうせき)詩「野望」
鄭嘉訓(1767~1833)は、久米村鄭氏16世。号は泰橋。
近世琉球を代表する能書家の一人にあげられます。
嘉慶9年(1804)に儀衛正として江戸上りして以後、大和でも書の実力が高く評価されました。
【士族の夏衣裳と風呂敷】
(手前左から)
白地経緯絣苧麻衣裳
浅地緯絣麻衣裳
白地緯絣苧麻衣裳
(後ろ)
紺地紋入菊紋様苧麻紅型暖簾
☞作品の見どころ!
白地経緯絣苧麻衣裳(しろじたてよこかすりちょまいしょう)
透明感のある繊維に朱色と藍の絣が特徴的な衣裳。
和装に仕立て直されていますが、王国時代の典型的な図柄であり、若い女性の晴れ着として着用されていました。
【明治から昭和初期のモダン琉球漆器】
(左)黒漆貝文推錦椀
(中央)朱漆海老貝文推錦丸盆
(右)黒漆波珊瑚貝文推錦箱
☞作品の見どころ!
黒漆波珊瑚貝文推錦箱(くろうるしなみさんごかいもんついきんばこ)
黒地を背景に優雅な波文、立体的で写実的な珊瑚や貝の色のグラデーションが美しい作品です。
職人の観察力と造形力にご注目ください。
【展示場所】常設展示室