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紋織の衣裳/王国の漆工芸技術~黒漆と螺鈿の漆器~

開催終了 特別展

紋織の衣裳/王国の漆工芸技術~黒漆と螺鈿の漆器~

会期:2017-11-03(金) ~ 2017-11-29(水)

今月は尚家資料から、紋織の衣裳を紹介します。
沖縄では、花織(はなおり)、ロートン織、絽織(ろおり)、紗織(しゃおり)など、様々な紋織物(もんおりもの)が織られています。これらの織物がいつ頃から沖縄で作られるようになったのか定かではありませんが、周辺の中国や台湾・インドネシア・フィリピンなどの東南アジアの国々に同じような織物技術があることから、琉球王国がこれらの国々と交易する中で海を渡って技術が伝わり、沖縄に定着したと考えられています。
尚家資料には織物の衣裳が15点あり、その内6点が紋織の衣裳です。いずれも厳選された素材を使用し、高度な技術を駆使した紋織の衣裳となっています。

また、調度品は、尚家資料と伊江家資料から、黒漆と螺鈿の漆器を紹介いたします。
琉球王国時代、漆器は中国や日本へ琉球の威信を示す献上品(けんじょうひん)であり、王国の経済基盤を支える重要な工芸品でした。王府は貝摺奉行所(かいずりぶぎょうしょ)を設置して生産管理を行い、その高度な品質を維持しました。
漆器は、当初中国の影響を強く受けて螺鈿(らでん)・箔絵(はくえ)・沈金(ちんきん)技法が発達し、朱漆に精緻な模様を隙間なく埋め尽くした器物が作られました。薩摩侵攻以後は日本の武家社会の「唐風好み」にあわせた中国的な意匠の黒漆螺鈿が盛んに作られました。また、高温多湿の気候を生かして独自の堆錦(ついきん)技法が発達しました。
王国の精緻な漆工芸をお楽しみください。

主な展示品

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緋色地枡形菱繋文様花織芭蕉衣裳 (ひいろじますがたひしつなぎもんようはなおりばしょういしょう)

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紫地段鋸歯繋文様花織平絹袷衣裳 (むらさきじだんきょしつなぎもんようはなおりひらぎぬあわせいしょう)

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白地黒緑石畳文様花織平絹衣裳 (しろじくろみどりいしだたみもんようはなおりひらぎぬいしょう)

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黒漆貝尽螺鈿漆絵料紙箱 (くろうるしかいづくしらでんうるしえりょうしばこ)

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黒漆貝尽螺鈿漆絵硯箱 (くろうるしかいづくしらでんうるしえすずりばこ)

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黒漆雲龍螺鈿盆 (くろうるし うんりゅう らでん ぼん)

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色絵紅葉文風炉 (いろえもみじもんふろ)

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