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白地の紅型衣裳/王国の漆工芸技術~伊江家・神山家の漆器~

開催終了 特別展

白地の紅型衣裳/王国の漆工芸技術~伊江家・神山家の漆器~

会期:2017-05-26(金) ~ 2017-06-27(火)

 今月は尚家資料と福地家資料から、白地の紅型衣裳を紹介いたします。

 尚家資料として伝来している紅型(びんがた)衣裳42領のうち、15領が白地の衣裳であり、もっとも多い割合となっています。
 紅型の特徴は、その色使いにあり、赤、黄、青、緑など鮮やかな原色同士が組み合わされながらも、太陽の下に咲く南国の花のような気品と生命力が感じられます。これらの色が一番美しく映える背景として、白という地色が選ばれたものと考えられます。
 また、美しく白地を残し、色彩を際立たせるために、紅型職人たちは糊置きや色差しなどの各工程で細心の注意を払って染め上げました。白地の紅型衣裳は、職人が高い技術と熟練の技で、手間をかけて作り上げた特別なものでした。

 
 また、調度品は伊江家・神山家の漆器をご紹介します。
 伊江(いえ)家は第四代尚清(しょうせい)王の第七子尚宗賢(しょうそうけん)(朝義)を祖とする由緒ある家柄で、代々伊江島の惣地頭(そうじとう)を勤めたことから、伊江按司を称していました。伊江家が所蔵していた調度品には、王国時代に高い漆工芸技術を駆使して作られ、献上品として国外へ贈答されたものと同型の精緻な漆器がみられます。
 神山(かみやま)家資料は、琉球国最後の国王尚泰(しょうたい)の娘・八重子が首里士族の神山家に嫁いだ際に婚礼道具として持参したものです。鮮やかな朱塗りに、尚家の家紋の左御紋(ヒジャイグムン)(左三ツ巴紋)が牡丹唐草と共に沈金で描かれ、王家の子女の持ち物らしい華やかなものとなっています。


 王国時代の精緻な美術工芸をお楽しみください。




主な展示品

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白地牡丹尾長鳥燕鶴菖蒲文様紅型平絹衣裳 (しろじぼたんおながどりつばめつるしょうぶもんようびんがたひらぎぬいしょう)

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白地松菊葦笹貝波舟文様紅型苧麻衣裳 (しろじまつきくあしささかいなみふねもんようびんがたちょまいしょう)

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黒漆雲龍螺鈿盆 (くろうるし うんりゅう らでん ぼん)

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黒漆菊牡丹螺鈿沈金中央卓 (くろうるし きく ぼたん らでん ちんきん ちゅうおうじょく)

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朱漆楼閣山水人物堆錦中央卓 (しゅうるし ろうかく さんすい じんぶつ ついきん ちゅうおうじょく)

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三彩三耳壺 (さんさいさんじこ)

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