展示会詳細
開催終了
特別展
王国時代の冬衣裳/王国の漆工芸技術~黒漆と螺鈿の漆器~
会期:2016-12-02(金) ~ 2016-12-26(月)
今月は尚家資料とグシ宮城家資料から、王国時代の冬衣裳を紹介します。
気候が温暖な琉球でも、冬になると防寒着を着用しました。木綿は現在では夏物という印象が強いのですが、苧麻(ちょま)や芭蕉(ばしょう)より毛足が長くふっくらと柔らかい手触りから、冬物として着用されていました。
木綿は、琉球でも栽培されていましたが、芭蕉などに比べて栽培が難しく、貴重な繊維だったため、身に付けられたのは主に士族層で、庶民にとっては贅沢品でした。上級士族は、さらに裏地を付けて袷(あわせ)衣裳にし、防寒性を高めました。
また、内側に中国式の丈が短い絹製の袷衣裳「馬掛子(まーくゎー)」「唐(とー)ビーター」を重ね着することもありました。
また、調度品は黒漆に螺鈿の技術を使用した漆器をご紹介します。
王国時代の精緻な漆工芸をお楽しみください。