展示会詳細
琉球国王の衣裳/王族の祭祀道具
会期:2016-04-29(金) ~ 2016-06-01(水)
今月は尚家資料から、国王の衣裳を紹介します。
琉球国王の衣裳は、中国明朝の皇帝から琉球国の王の証しとして贈られたものです。琉球国の世子(せし)(皇太子)は、中国皇帝の使者「冊封使(さっぽうし)」から冊封(さっぽう)(中国皇帝が世子を琉球国王と承認する儀式)を受ける際に、中国皇帝からの勅書(ちょくしょ)や玉冠とともに衣裳を授けられました。
これらの唐衣裳(とういしょう)・皮弁服(ひべんふく)などと称される衣裳は、冊封使の迎えや、正月・冬至の儀式など、王国の重要な行事の際に着用されました。
中国の王朝が明朝(みんちょう)から満州族の清朝(しんちょう)になると玉冠の下賜は無くなり、衣裳は反物の形で下賜されるようになりました。琉球では明朝の服制をふまえて衣裳を仕立てて着用し、玉冠は修理しながら使用しました。
ヌーメーウスリー(美御前御揃)は、国王のプライベートな生活の場で、女性を中心とした世界でもあった御内原(ウーチバラ)で、儀礼の際に用いられた御道具です。
ヌーメーウスリーについて『沖縄文化の遺宝』(鎌倉芳太郎・著)では、中央に金・銀器を飾り、その右側に御籠飯(ウクファン)を、左に御玉貫(ウタマシチ)を対にして配し、いずれも高い足付盆に据えられていたと記されています。足付盆(あしつきぼん)は、トーマルブンとも称しました。
本展では上の記録に基づき、御道具を組み合わせて展示をしています。御道具類に付された左巴紋は「ヒジャイグムン」と称される尚王家の家紋です。
王国時代の王の衣裳と、精緻な漆工芸をお楽しみください。
※唐衣裳は開催期間中で展示替え行います。
4月29日(金)~5月8日(日)「赤地龍瑞雲嶮山文様繻珍唐衣裳」
5月13日(金)~6月1日(水)「紺地龍丸文様緞子唐衣裳」
主な展示品
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