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桃色地の衣裳 / 王国の漆工芸技術~螺鈿・箔絵・沈金~

開催終了 特別展

桃色地の衣裳 / 王国の漆工芸技術~螺鈿・箔絵・沈金~

会期:2015-03-06(金) ~ 2015-04-01(水)

 今月は、桃の節句にちなんで、尚家と福地家衣裳の中から桃色地の衣裳をご紹介します。

 琉球で赤系統の色を染めるには、紅花(べにばな)や、蘇芳(すおう)・臙脂(えんじ)・唐朱(とうしゅ)などの天然染料や天然顔料が使われていました。いずれも中国との貿易で得られた高価な輸入品や、栽培が難しいものであったことから、ロイヤルカラーといわれる黄色と共に、赤色を身に付けられるのは王族と一部の上級士族など支配層の人々に限られていました。
 今回ご紹介している資料のひとつ「桃色地格子文様苧麻衣裳(ももいろじこうしもんようちょまいしょう)」は、紅花で染められています。紅花は、王国時代には宮古島周辺などの一部の地域で栽培され、「タラマバナ(多良間花(たらまばな))」と呼ばれて珍重されていました。

 また、調度品は螺鈿、箔絵、沈金の技術を使用した漆器をご紹介します。
 中でも目を引くのは伊江家資料「黒漆菊牡丹螺鈿沈金中央卓」です。沖縄県指定有形文化財に登録されている本品は、王国時代に上級士族家の床の間に飾られた調度品で、上段には香炉を、下段には生花を設えました。
 王国時代の精緻な漆工芸をお楽しみください。

主な展示品

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桃色地格子文様苧麻衣裳 (ももいろじこうしもんようちょまいしょう)

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桃色地山水楼閣鶴文様紅型木綿袷衣裳 (ももいろじさんすいろうかくつるもんようびんがたもめんあわせいしょう)

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黒漆菊牡丹螺鈿沈金中央卓 (くろうるし きく ぼたん らでん ちんきん ちゅうおうじょく)

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三彩三耳壺 (さんさいさんじこ)

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