展示会詳細
開催終了
特別展
朧型の紅型衣裳 / 王国の漆工芸技術~沈金・箔絵・堆錦~
会期:2014-11-28(金) ~ 2014-12-24(水)
尚家の紅型衣裳の中から、現在では作られることの少なくなった「朧型」(おぼろがた)の柄の紅型衣裳をご紹介します。
今回ご紹介している紅型(びんがた)衣裳は、すべて表地に「朧型(おぼろがた)」という技法が使われています。
紅型は、布地の上に型紙(かたがみ)を置き、その上からさらに糊(のり)を置いて、色を差して染めます。通常は1枚の型紙を使用して染めますが、朧型(おぼろがた)では型紙を2枚使います。1枚は通常の文様を染める型紙ですが、もう1枚の型紙を加えて地紋(じもん)のように細かい柄を染めることで、複雑で奥行きのある文様を表現することができます。
この朧型は、糊置きや色差しの手間が通常の倍以上かかり、また技術的にも難しいため、現在ではほとんど作られなくなりました。
朧型(おぼろがた)の紅型衣裳は、王国時代の紅型職人が、王家の人々のために、技術の粋を尽くして、生み出されたものなのです。
また、調度品は沈金、箔絵、堆錦の技術を使用した漆器をご紹介します。王国時代の精緻な漆工芸をお楽しみください。