展示会詳細
開催終了
特別展
動植物の描かれた紅型衣裳
会期:2014-06-06(金) ~ 2014-07-02(水)
尚家の紅型衣裳の中から、動物や植物の描かれた衣裳をご紹介します。
今回紹介している紅型衣裳には、鶴(つる)、蝶(ちょう)、蝙蝠(こうもり)が描かれています。これらは琉球ではすべて吉祥文(きっしょうもん)と考えられていました。
鶴(つる)は、古来から吉兆のしるしとして尊ばれ、亀とともに長寿を表わすことで知られていますが、蝶(ちょう)は、琉球の方言でハーベールーと呼ばれ、死者の魂の化身と考えられ、転じて霊力を表わすともいわれます。衣裳の中に蝶をたくさん飛ばすことで、それを着る人に対して霊力の加護を願ったのかもしれません。
蝙蝠(こうもり)は、日本ではあまり良い印象がありませんが、中国では「蝠」の字の読みが「福」と同じ音になることから、吉祥文とされています。中国文化の影響の強い琉球では、衣裳の紋様として使われることがありました。
これらの文様が、同じく吉祥文とされる牡丹(ぼたん)や菖蒲(しょうぶ)、竹(たけ)などと組み合わされ、吉祥あふれる縁起の良い図柄になっています。