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タイムスリップEXPO’75 ~「望ましい未来」から海洋博を振り返る~

開催終了 企画展

タイムスリップEXPO’75 ~「望ましい未来」から海洋博を振り返る~

会期:2022-07-01(金) ~ 2022-08-29(月)

 沖縄国際海洋博覧会(略称:海洋博)は1975年7月20日から1976年1月18日の約6か月間にわたり、本部半島を会場に開催されました。メインテーマは「海-その望ましい未来」。海洋に特化した特別博覧会であり、1972年の日本復帰記念事業として行われたのが大きな特徴です。

 日本から切り離された事で経済的に立ち遅れ、復帰を境に「本土並み」との声が高まっていた時代、沖縄にとって海洋博は一大チャンスだったのです。

 ところが大規模工事の多くは県外企業が請け負い、土地の買い占めなどで物価も上昇、急激な開発による自然破壊などで反対運動も起きました。入場者数も目標の450万人を大きく下回る350万人にとどまり、観光客をあてこんで作られた宿泊施設、土産品店、建設業など企業の倒産も相次ぎ、海洋博不況と言われました。

 しかし、現代から海洋博を振り返ってみると、必ずしもマイナスだったようには思えません。青い空青い海といった沖縄のイメージを確立し、現代に続く観光立県としての基礎ができあがったのは海洋博がきっかけといっていいでしょう。また、沖縄館で展示された沖縄独特の歴史や文化は、首里城再建を契機に沖縄文化が注目され90年代に起きた沖縄ブームに繋がっていく、その先駆けだったともいえます。

 復帰から50年が経ち海洋博を知らない世代も増えてきました。そこで今回の企画展では、現代からタイムスリップして海洋博の魅力を紹介し、海洋博が望ましい未来へ残したものとは何だったのかを振り返ります。