展示会詳細
王家の衣裳~王子・王女の衣裳/黒漆と螺鈿の漆器
会期:2021-04-29(木) ~ 2021-06-02(水)
特別展示室では、毎月「国宝 琉球国王尚家関係資料」の美術工芸資料および文書資料とともに、王国時代の美術工芸品をご紹介しています。
5月の美術工芸資料は、尚家資料から『王家の衣裳~王子・王女の衣裳』をご紹介します。
華やかな紅型衣裳は、成人前の王家の子女である、王子や王女が身に着けたものといわれています。成人前の子どもの衣裳といえど、王家しか使用できなかった鮮やかな黄色地や、海外から輸入された高価な材料で染められた紅色地(べにいろじ)に、王権を表す龍や鳳凰(ほうおう)の文様で埋め尽くされた豪華な衣裳は、大人の衣裳と全く変わるところのない、王家ならではの格の高いものです。
また調度品は『黒漆と螺鈿(らでん)の漆器』と題して、尚家資料と伊江家資料から螺鈿の琉球漆器をご紹介します。琉球の近海で採れたヤコウガイをふんだんに利用した螺鈿漆器は、見るものを圧倒するきらめきを放っています。
こうした豪華な螺鈿の漆器は、中国皇帝への献上品としても活用され、海を渡った同型の漆器が北京の故宮博物館に所蔵されています。
文書資料は、最後の琉球国王・尚泰の即位および元服関係の文書と、即位にともなう冊封(さっぽう)関係の文書から、6点をご紹介します。
この中の「火花方日記」は、半年ほど滞在した冊封使への接待行事をまとめた報告書で、首里城の御庭(うなー)で披露された仕掛け花火の絵図が掲載されている貴重な記録です。この絵図をもとに復元した仕掛け花火が、昨年国立劇場おきなわで披露されたのをご記憶の方も多いのではないでしょうか。
王国時代の貴重な記録と、精緻な美術工芸品をどうぞお楽しみください。
※展示期間 (資料によって展示期間が異なりますのでご注意ください)
王家の衣裳~王子・王女の衣裳:2021年4月29日(木)~6月2日(水)
黒漆と螺鈿の漆器:2021年4月29日(木)~6月30日(水)
※今後状況により日程等に変更が生じる場合があります。
美術工芸資料 | ・黄色地鳳凰牡丹文様紅型縮緬袷衣裳 (きいろじほうおうぼたんもんようびんがたちりめんあわせいしょう) 【国宝尚家資料】 ・黄色地鳳凰瑞雲霞文様紅型紋紗衣裳 (きいろじほうおうずいうんかすみもんようびんがたもんしゃいしょう) 【国宝尚家資料】 ・紅色地龍宝珠瑞雲文様紅型平絹袷衣裳 (べにいろじりゅうほうじゅずいうんもんようびんがたひらぎぬあわせいしょう) 【国宝尚家資料】 ・黒漆雲龍螺鈿東道盆 (くろうるしうんりゅうらでんトゥンダーブン) 【国宝尚家資料】 ・黒漆貝尽螺鈿漆絵料紙箱 (くろうるしかいづくしらでんうるしえりょうしばこ) 【国宝尚家資料】 ・黒漆貝尽螺鈿漆絵硯箱 (くろうるしかいづくしらでんうるしえすずりばこ) 【国宝尚家資料】 ・黒漆雲龍螺鈿盆(くろうるしうんりゅうらでんぼん) 【伊江家資料】 ・三彩三耳壺(さんさいさんじこ) 【国宝尚家資料】 ・玉冠(ぎょくかん)【国宝尚家資料】 ※展示期間4月29日(木)~5月12日(水) |
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文書資料 | ・尚泰様御即位日記(1847年) ・尚泰様御元服御双紙 下庫理(1857年) ・尚泰様御元服付三ヶ寺御行幸日記(1857年) ・冊封御禮式之御次第(1866年) ・諭祭御禮式之御次第(1866年) ・火花方日記 全(1866年) ・【以上はすべて国宝尚家資料】 |